はじめに、メジャー規定回ルールのおさらい
メジャーの今シーズンは全162試合。規定回のおさらいをしてみましょう。
まず投げる方。規定投球回数は試合数と同じ。つまり、162回。
次に打つ方。こちらは試合数x3.1。ということは162×3.1=502打席。
まずは、日本時間2022年8月10日 2桁勝利&2桁本塁打 104年ぶりベーブ・ルース以来の歴史的記録を達成
W規定回達成の前に2桁勝利と2桁本塁打を達成したという偉業があるので、そちらから振り返ってみましょう。
この日、大谷翔平投手は敵地アスレチックス戦で先発。6回4安打無失点3四球5三振91球で10勝目(7敗)をあげた。
それまでホームランも24本打っていたので、これで2桁勝利と2桁本塁打を達成した。なお、この日は打つ方も爆発。3打数2安打1打点で、7回表には第25号ソロホームランもかっ飛ばし、この歴史的偉業に花を添えた。この時点で、野球の神様ベーブ・ルースと肩を並べたのであった。
すでに、規定打席は日本時間2022年8月23日に達成
W規定回のうち、規定打席は敵地トロピカーナフィールドのレイズ戦で達成した。日本時間の2022年8月23日、この日大谷翔平はベンチスタート。というのは、前日の登板で腹痛を訴えていた為だった。そして、ついにその時はやって来た。1点を追う6回2死1、2塁のチャンスで代打として登場。結果は空振りの三振で終わったが、これで大谷は今季502打席に到達。昨年2021年に続いて2年連続シーズン規定打席をクリアした。ちなみに、この日エンゼルスは1-2で敗れ3連敗。借金は18まで膨れ上がった。SNSでは、「なおエ」の文字が踊りまくっていた。
そして、日本時間2022年10月6日 規定投球回数に到達してダブル規定達成!! メジャー史上初の快挙!!
この日、大谷翔平投手は規定投球回を残り1で、敵地オークランドでアスレチックスとの最終戦に、3番指名打者として先発登板。1回を3者凡退に討ち取って見事規定投球回数に達した。2022年メジャーで投手登録していた選手は868人。その中で規定投球回数に達した投手は僅か44人。その44人に入った大谷にとってはメジャー5年目で初めてのことだった。そのまま大谷は快調に投げ続けていく。4回までパーフェクト。もしや、最終戦で完全試合もしくはノーノーをやってしまうんではないかとさえ思う投げっぷり。だが、マウンド上で指先を気にしていた。5回に入り、やはりマメが影響したようで、1アウトから四球。次打者に2ベースを打たれ1死2、3塁とピンチを迎える。そしてセンターに犠牲フライを打たれ1点を献上。大谷は落ち着いてガルシアから空振り三振で後続を絶って、この回1点で終了。ベンチに戻った大谷は右手中指にできたマメの状態を考慮してこの回で降板となった。結局、この1点がエンゼルスに重くのしかかりチームは2-3で敗れ、大谷も9敗目を喫した。できればW規定到達のこの今シーズン最後の試合で16勝目をあげて、35号のホームランが打てればもっと良かったが、それでもW規定達成は、メジャーで現在の2リーグ制が確立した1901年以降初めてとなる歴史的な1日となった。彼はベーブ・ルースを超えたのである。
さいごに、大谷翔平 2022年の最終成績
それでは、大谷翔平選手の2022年の成績を数字で確認してみましょう。なお、専門用語がいくつか出てくるので簡単に説明を記しておきますね。
投手、大谷翔平
kyun
※QS=クオリティ・スタート(Quality Start) 先発投手が6イニング以上を投げ、かつ3自責点以内に抑えること
※K/BB=奪三振÷与四球(Strikeout to Walk ratio) 3.5を超えると優秀。
※WHIP=(与四球 + 被安打) ÷ 投球回(Walks plus Hits per Inning Pitched) 1投球回あたり何人の走者を出したかを表す数値。先発投手の場合の指標は、球界を代表するエースは1.00未満、エース級は1.20未満
- 15勝9敗0セーブ0ホールド
- 防御率 2.33
- 28登板 28先発 完投・完封0
- QS 16
- 勝率 .625
- 投球回 166
- 被安打 124(打者660に対して)
- 被本塁打 14
- 奪三振 219 奪三振率 11.87
- 与四球 44 与死球 2
- 暴投14 ボーク 0
- 自責点 43 失点 45
- QS率 57.1
- K/BB 4.98
- WHIP 1.01
打者、大谷翔平
kyun
※塁打=単打x1+2塁打x2+3塁打x3+本塁打x4
※出塁率=(安打+四球+死球)÷(打数+四球+死球+犠飛)
※長打率 = 塁打 ÷ 打数
※OPS=出塁率+長打率(On-base plus slugging)。数値が高いほど打席あたりの総合的な打撃貢献度が高いと評価される。
※得点圏打率=BA/RISP (Batting Average with Runners in Scoring Position)。2塁または3塁に走者がいる場合の打率
- 試合 157 打席 666 打数 586
- 打率 .273
- 本塁打 34
- 安打 160 (単打 90 2塁打 30 3塁打 6)
- 塁打 304
- 打点 95
- 得点 90
- 三振 161
- 四球 72 死球 5
- 犠打 0 犠飛 3
- 盗塁 11 盗塁死 9
- 併殺打 6
- 出塁率 .356
- 長打率 .519
- OPS .875
- 得点圏打率 .314
- 失策 0
ほんとうに、お疲れ様でした、大谷翔平選手!
今年も毎朝キュンとさせていただきました。来年の契約も調停せずにクリアした事だし、オフはしっかり体を休めてください。来年は、まずWBCですね。おそらく過去一のワクワク感です。韓国戦でイチローさんが延長10回にタイムリーを打ったあの時の感動がいまだに忘れられません。あれは2019年でしたっけね。でも、2023年のWBCはもっともっと期待しています。
なぜならー
アメリカが本気だから。
トラウトが本気だから。
そして、きっと我ら大谷翔平選手が出場するから。
もしかしたら、トラウタニ対決もあるかもしれません。
あー、楽しみだぁ。待てんなぁ!
今年もありがとうね、オオタニサン。コロナで何となく気分が沈んでいたけど大谷翔平さんのお陰で毎朝元気になりました。
kyun
本当にありがとーーーーーーーっ!!!
kyun
YouTube動画の中で出てくる専門用語
※ERA=防御率(Earned Run Average)
自責点 × 9 ÷ 投球回