ヤクルトが2022年9月25日、劇的なサヨナラ勝ちでリーグ2連覇を決めたが、翌日、佐々岡監督は球団に辞任の意向を伝えたのだそうだ。

カープは緒方監督時代に黄金期(2016-2018年)だったが、2019年から今年まで4年連続Bクラスとなった。特に、就任から3年間、佐々岡監督時代は全てBクラス。辞任も致し方ない状況だった。せめて、CSには出たかったことだろう。実は、カープの監督歴を調べてみると、投手出身の監督は長谷川良平氏以来53年ぶりだった。

投手出身ということもあり、16〜18年の3連覇を支えた投手陣が軒並み疲弊していた為、新しい勝ちパターンの投手陣を立て直すことが使命だった。だが、結局、勝利の方程式は構築できず苦しむことになる。やっと、この数ヶ月、遅ればせながら7回森浦、8回矢崎、9回栗林という勝利の方程式が出来つつあった。一方でリリーフの整備が出来かけてきたと思ったら今度は大瀬良をはじめ先発陣が不調になり、床田の離脱もあってチーム防御率はセ・リーグ6チームの中で5位の3.55。結局、佐々岡監督が思い描いていたような投手力を整備することができなかったように思う。

唯一と言っては失礼だが、佐々岡監督の功績は2020年ドラフト1位で指名した栗林を抑えに抜擢したことじゃないだろうか。今や、栗林は日本代表のストッパーまでになった。栗林の実績は以下の通り。

  • 2021年 37セーブ 新人王獲得
  • 2022年 31セーブ (2022年10月2日09:00現在)

最後に、佐々岡監督は55歳。まだまだ若い。この苦い経験を活かして、将来またカープの投手コーチにでも戻ってくるかもしれない。少し、性格が優しすぎたかもしれないと思う。残念な3年間となったが、ご苦労さまと言いたい。本当にお疲れ様でした。