2つの変化にキュンとした
11月2日、大好きだった長野久義選手が古巣巨人へ復帰すると発表された。
10月4日には、高橋樹也(25)、 中神拓都(22) 、戸田隆矢(29)の3選手が戦力外に。
10月22日には、白浜裕太(36)、安部友裕(33)、中田廉(32)、菊池保則(33)、山口翔(23)、田中法彦(22)が戦力外。
11月16日にはフランスア(29)が退団。
多くの選手がカープを去っていった。
そんな新生カープで、新井新監督が2つの変化を魅せている。
コンディション不良という言葉を使わない
緒方監督の頃から、カープでは選手が怪我をしたりした時に、〇〇の怪我というような案内をしなくなっていった。それは佐々岡監督時代にも引き継がれてきたのだ。
確かに、怪我などを公表することは敵チームに情報を与えてしまうことになる。腰痛だった野手であれば、復帰したら内角を突かれるだろうし、足を怪我した投手ならバントヒットを狙われるだろうし。。。
でも、ファンからしたら、何も情報がないと「どうしたんだろう?」「大丈夫なんだろうか」とヤキモキするわけで。
かつて、炎のストッパーと言われた津田恒実さんをカープは悪性の脳腫瘍で失っている。あの時の喪失感、無力感、寂しさ、悲しみを忘れることが出来ない。1993年7月のこと。もうあれから30年も経つんだね。津田さんは若干32歳だった。。。
ご家族、ご親戚はもとより、チームメート、監督コーチ、球団関係者も悲しみに打ちひしがれたのだが、ファンもまた同じだった。
そんな悲しい過去を持つ広島東洋カープ。
だからファンだって選手がコンディション不良というアナウンスだけじゃぁ気が気じゃないはず。
新井新監督は、選手一人一人を差別しない、家族だと思っているとのこと。そして、ファンのことも家族だと思ってくれている。
だから、もう「コンディション不良」という言葉は可能な限り使わないそうだ。
つい最近、林晃汰選手が秋季キャンプをリタイヤした。腰痛だそうだ。
そうか、腰痛なのか。早く治して、来年こそ1軍へ戻ってこいよ!ってモヤモヤせずに応援できる。シンプルにそれが嬉しい。
メジャーから電撃移籍してきた秋山将吾選手も今シーズン、コンディション不良でゲームに出ないことが度々あった。どこか故障を抱えてるのでないか?大丈夫なのか?ってファンは心配していたと思う。
最近、扁桃腺を切ったと報告があった。
そうかー。扁桃腺が腫れて熱が出やすかったんだね、と。ファンは安心したのではないかと思う。これで、来年は期待できるぞ!とね。
減点パパじゃない
カープには、羽月隆太郎という小兵(公称167cm)がいる。
おかっぱみたいな髪型をしてるもんだから、もう30年くらい前になるが、三宅裕司のいかすバンド天国(通称イカ天)という番組から1990年メジャーデビューした「たま」というバンドのボーカルやギターなどを担当していた知久寿焼さんに似ていると勝手に思ってる。
話はそれたが、小さい身体ゆえ、この先プロ野球選手として生き残る為には、俊足を生かすとか守備を磨いていくとか、ユーティリティープレーヤーになるとか、とにかく何かのスペシャリストにならねばならない。
しかし、2塁にはあの菊池涼介がいる。
ついこの間、新井監督とこんなやりとりがあったそうな。
新井監督
「褒められて伸びるタイプか?
しかられて伸びるタイプか?」
羽月
「褒められて伸びるタイプです!」
新井監督
「かしこまりました(笑)。
キク(菊池涼介)に勝つ自信はあるか?」
羽月
「(即答で)勝てます。いや……無理です、無理です。
……勝ちます!」
新井監督
「いいじゃないか(笑)」
何と微笑ましい光景か。。。。
昔、1970年代の番組でNHKが放送していた「お笑いオンステージ」。その中に「減点パパ」という三波伸介さんとゲスト(主に芸能人、文化人、スポーツ選手)の家族とのトークコーナーがあった。
パパは、満点のパパのつもりでいても、子供の目からは、いろいろ減点する部分もあって。でも、減点によってギスギスさせるんじゃなくて、面白おかしくほのぼのとしたバラエティー番組に仕立て上げていたから私は大好きだった。時には、ほろっともらい泣きするような番組でもあったことを覚えている。
企業においても、昭和の時代はどちらかというと、評価は減点法だったと思う。出る杭は打たれる時代。だから、長所を伸ばすより減点をすることで、欠点を直しレベルを底上げするという手法だった。だから、みな中流、みな平均的な社員が増えていったように思う。
今はどうだろう?平均的なバランスは悪くても、何かに秀でていた方が良かったりする。
でも、野球の世界はまだまだ古い慣習が残っている。だから、ドラフトで入ってきた新人も先輩やコーチに色々いじくられて結果を出せず去っていく選手も多い。
言葉では簡単だけども、良いところをもっと伸ばす、とか、褒めて伸ばしていく、というのは簡単ではない。
でも、新井監督はそれをやろうとしている。大いに結構なことだと思う!!来シーズンが楽しみで仕方ない。
選手に個性があって、チームが明るくて、そしてチーム内には例えば盗塁のスペシャリストがいるような、そんなチームになってくれたら嬉しい。
さて、減点パパ繋がりで、YouTubeに泣けてしまうような動画を見つけたので、最後にこの動画をご紹介して今日のBlogをお終いにしたいと思う。減点パパでは伸介さんの特技?で、はじめにお子さんからパパの特徴を聞いて似顔絵を描くんだけど、これがなかなか上手でね。その似顔絵が感動を生む動画となっている。ぜひご覧あれ。